今春闘でも職場環境の改善などさまざまな処遇改善の要求が示されている。自然災害時の有給休暇新設や悪質クレーム対策など昨年社会問題になった課題や、65歳定年のように数年がかりの課題も取り組まれる。
近年多発する自然災害に対応しようと、UAゼンセンは、災害で出勤できない場合や、被災家屋を修復するための災害休暇(有給5日)の導入を要求項目に掲げた。対象者の7割が被害経験ありと回答した「顧客からの悪質クレーム」には企業としての対策を求める。人工知能(AI)やロボットなど新技術導入について労使協議を行い、雇用維持、適正分配、人材育成強化の確認も盛り込んだ。
ハラスメント対策や、育児、介護、治療と仕事の両立、65歳定年の導入に多くの組織が取り組む。基幹労連は2021年度の60歳到達者への適用を目指し、「一貫した雇用形態」の新たな制度の導入へ歩みを進めたい考えだ。
公正取引を実現し賃上げ原資を確保する取り組みも。中堅・中小労組が主体のJAMは製品単価の見直し(値戻し)を発注元に要請するよう自社に求める。3年目の取り組みで社会への浸透を図る。
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