「機関紙連合通信社」は労働組合や市民団体の新聞編集向けに記事を配信しています

    ベア非公開の動き危惧/田野辺私鉄総連委員長

     私鉄総連は2月5日、都内で拡大中央委員会を開き、春闘方針を決定した。要求額は定期昇給相当分2%プラス7600円。田野辺耕一委員長は、連合内にベア額非公開や「年収ベースの要求」といった動きがあることに触れ「賃上げの流れにブレーキをかけかねないと危惧している」と述べた。

     田野辺委員長は、春闘で連合が上げ幅と併せて「水準重視」の姿勢を強めていることを紹介した上で、ベア額非公開などの動きが出ていることに危惧を表明。「私たちは月例賃金の引き上げにこだわる。団結を一層固め、私鉄春闘を構築しよう」と呼びかけた。

     討論では、「自動車総連が統一ベア要求を掲げなくなったことを懸念する。大手相場がバラバラになれば、波及効果が期待できなくなる」(東武労組)などの意見が出された。