2019春季生活闘争の火ぶたを切る「連合闘争開始宣言中央総決起集会」が2月4日、都内で開かれた。組合員ら1070人が格差是正、取引慣行の是正を訴え「全ての働く者のために春闘を頑張ろう」と気勢を上げた。
「連合内でも賃上げを要求できない仲間がいる。私たちの熱を世の中全体にいかに波及していくか」。神津里季生会長はこう述べ、賃金の上げ幅だけに注目する従来の闘争では格差はいつまでも縮まらないと主張。「上げ幅にもこだわるが、絶対水準に光を当てないといけない」と今春闘の狙いを強調した。
今春施行の残業上限規制にも言及し「取引慣行の是正をどこまで進められるかが課題だ。中小企業や下請け企業に無理難題を吹っかけていないか、そのことに目を向けていかなければならない」「ブレークスルー(突破)へ、全ての働く者のために春闘を頑張ろう」と呼びかけた。
中小労組を代表して決意を述べた難波淳介運輸労連委員長は、90年代以降の規制緩和が安値競争を進め、大企業の優越的地位を強めてきたと指摘。
「利益は一部の大企業に集まり、企業規模間格差が広がった。正社員を抑制して非正規労働者を増やし、貧富の差を広げた一方で、企業収益は過去最高を記録している。取引適正化の大きなうねりを起こさなければならない」と述べ、サプライチェーンに付加価値を適正に循環させる取り組みの強化を求めた。
〈写真〉今年の連合の春闘開始集会では取引・商慣行の適正化が強く訴えられた(2月4日、都内)
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