製造、流通、サービス、食品などの労組でつくるUAゼンセンの松浦昭彦会長は1月30日、大阪市内で開いた中央委員会であいさつし、「昨年以上の賃上げ」獲得を呼びかけた。長時間労働防止の取り組み課題にも言及し、特別条項付きの36協定を原則結ばないよう強調するとともに、「仕事を減らすことに労組として関われないか」と問題提起した。
●仕事を減らす検討を
松浦会長は、物価上昇や成長率など「マクロ的には昨年以上の賃上げを後押しする材料にこと欠かない」と指摘。人手不足や、10月に予定されている消費増税の影響を示しながら「今次闘争はさらに強い姿勢で臨まなければならない。要求基準は昨年同様だが、必ず昨年以上の賃上げを獲得し、社会水準との格差是正と、実質賃金の維持・向上を通じた組合員の生活改善を実現しよう」と提起した。この日、UAゼンセンは制度昇給に加えベア2%基準の賃上げを求める闘争方針を決めている。
4月に始まる罰則付き残業上限規制については「その数字(年間720時間以内など)は十分なものではなく、間違っても『ここまで働かせてよい』との誤解を労使間で持たれることがあってはならない」と注意を促すとともに、「やむを得ず36協定を結ぶとしても月45時間、年間360時間以内、可能な限り短い時間とすること、特別条項付きの36協定は原則結ばないことがUAゼンセン方針であることを強調したい」と引き締めた。
松浦会長はさらに「仕事を減らすということに労働組合としてもっと関われないか。人材不足があらゆる職場で問題となり、多くの組合員がこの問題への対応を強く望んでいる」と検討を求めた。
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