タイ国営鉄道の安全対策を不十分と指摘してきた鉄道労組幹部が昨年、裁判所から法外な賠償金支払いを命じられた。労組と国際運輸労連(ITF)はタイ政府と同社に対し、訴えを取り下げるよう求めている。
事件の発端は2009年10月に起きた鉄道事故で、7人が死亡した。さまざまな調査により、事故は列車の整備不良と安全対策の不備だとされている。にもかかわらず、国と同社は組合に責任があるとして裁判に訴え、損害賠償を請求。
タイの労働裁判所は昨年3月、国側の訴えを認め、7人の組合幹部に対して約7840万円の賠償金支払いを命じていた。
国際労働機関(ILO)は「労組幹部らは安全対策が不十分な鉄道の状態を指摘しただけ」と結論付けている。
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