日本労働弁護団主催のハラスメント防止法を求める集会(11月22日)で、パワハラ被害の当事者らが職場の実情を語り、法律で禁止すべきと訴えた。
●禁止規定が不可欠
東京・福生市にある公立福生病院で働く事務職の男性は、事務次長によるいじめについて報告。暴言をはじめとしたパワハラで多くの職員が退職し、自身も適応障害とうつを患ったという。
「組合に入り裁判を起こしたが、処分も謝罪もなく、相手は開き直っている。自殺した人や退職を強要された人もいる。加害者はパワハラを悪いと思っておらず、繰り返してしまう。犠牲者を増やさないために、パワハラを禁止する法律が必要」と訴えた。
男性を支援してきた東京管理職ユニオンの鈴木剛委員長は「パワハラもセクハラも、その行為を禁止する規定がなければ被害は防げない」と指摘した。
●命に関わる問題だ
アニメやゲームの広告会社で今年2月、長期間にわたるパワハラを苦に自殺した女性の父親も発言した。
「娘は取締役から暴言などのパワハラを受け、徹夜を強要されていた。10人以下の小さな会社では社長が神様のような扱いになっている場合がある。娘は抜け出せずに命を絶った。今この瞬間もパワハラやセクハラに悩んでいる人がいる。被害者が早く救われるような仕組みをつくってほしい」。
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