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    〈外国人労働者受け入れ拡大〉国民的な議論求める/連合が集会/「まだまだやるべきこと多い」

     連合は10月23日、政府与党が臨時国会で法案成立を狙う外国人労働者の受け入れ拡大について考える集会を、都内で開いた。外国人労働者が地方の人手不足を補っている現状や、人権侵害が深刻な外国人技能実習制度の問題が報告された。相原康伸事務局長は「受け入れの前にやるべきことがたくさんある」とし、国民的な議論を求めた。

     ネパール人留学生など九州地方の外国人労働の実情を取材した西日本新聞の古川幸太郎記者が講演。日本人が嫌がる「3K職場」や、人手不足が深刻な中小零細企業を留学生や外国人技能実習生が支え、「地方の救世主」として頼られている現状を報告した。安倍政権が受け入れ拡大を図る一方で「移民政策はとらない」と説明していることについて、「建前をよそに事実上の移民を増加させている」「(外国人労働者の)孤立や社会の分断につながる」などと批判した。

     政府与党は臨時国会で、新たな在留資格を創設する入管法改正などの法案を成立させる構え。一方、医療や福祉、教育など、外国人との共生社会実現を検討する法務省の議論は、法案審議とは別に継続中だ。

     村上陽子総合労働局長はまとめで「どのような制度になるのか、きちんとした説明がされないまま法改正が議論されている。生活者として受け入れていく体制ができるのか、経済界はしっかり負担するのか、問題提起していく」と述べ、関係者による幅広い議論の必要性を強調した。

     

    〈写真〉事実上の移民政策が進む日本。現状の改善が急務だ(10月23日、都内)