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    高プロ制の廃止運動呼びかけ/全労連大会で小田川議長/首相らの改憲策動に警鐘乱打

     全労連大会(7月26~28日、都内)の冒頭あいさつで、小田川義和議長は「働き方」関連法の強行を厳しく批判するとともに、労働時間規制を外す高度プロフェッショナル制度(高プロ制)については「職場に入れさせなければいいというだけでは不十分。徹底して矛盾を追及し、廃止をめざす決意を固めあおう」と呼び掛けた。

     小田川議長は同関連法に関して「企業の働かせ方の自由を拡大し、生産性向上に寄与するためのもの」と指摘。過労死の促進と合法化、雇用形態による格差の固定化、雇用関係によらない個人請負型の働き方促進などが特徴だとした上で「労働者保護の底を抜く規制緩和だ」と批判した。

     法案審議に当たっても、ごまかし答弁などの説明責任放棄、データ改ざんなどで国会審議を形骸化させたことは重大だとした。

     

    ●3千万署名の達成を

     

     憲法の課題では、安倍政権下での改憲阻止を訴える3千万人署名が1800万筆を超えたことを報告。全国での奮闘に敬意を表するとともに「安倍首相は9条改憲を諦めていない。来年の天皇代替わり行事を最大限利用し、災害救助隊としての自衛隊の活動も活用しながら、憲法への自衛隊明記の動きを秋の段階から強めてくるだろう」と述べ、3千万署名の目標達成へ運動の一層の強化を訴えた。

     小田川議長は、最低賃金など社会的な賃金闘争の推進や、地方組織と産別組織が一体となって進める組織拡大運動をアピール。政治課題では、「市民と野党の本気の共闘こそが、安倍1強政治を乗り越える力だということははっきりしている」として、来年の参院選と統一地方選での労働組合の役割発揮を求めた。