化学や医薬品、石油、セメントなどの産業の労組でつくるJEC連合の平川純二会長は7月5日の会見で、労働時間規制を外す高度プロフェッショナル制度(高プロ制)について「傘下の労使でこれを望む雰囲気は全くない。労使関係の中では極めて異例なもので、むしろ個人請負に近い制度ではないか」と述べた。
会見は、7月19、20の両日に開く定期大会の議案説明のために行われた。
高プロ制を含む「働き方改革」関連法は6月29日に参議院で可決・成立した。平川会長は、国会最終盤の連合の対応について問われ、「『法案には毒もあるが、いいものもあるからこれでいい』という雰囲気ではなかった。時間が来れば採択される状況で付帯決議を付けさせ、連合と野党は一定の役割を果たした」と語った。
吉田直浩事務局長は、傘下組織には研究・開発職も多く、裁量労働制などのみなし労働は比較的なじみやすいとしながらも「経営サイドには(高プロ制ではなく)逆に労働時間管理を強めようという動きさえある」と述べた。
●他産別と新たな連携も
JEC連合が大会で提起する運動方針案は「連合内産別との連携に向けた協議」を重視することとしている。本年度は財政の効率化や産別機能の強化を目指して、他産別と事務所の共同利用を実行すると明記。友好産別との関係では、産別組織を維持しつつ連合登録の一本化に向けた協議を開始したいとしている。
JEC連合との連携を解消して2年前に連合を脱退した化学総連に対しては、引き続き最低限の連絡体制を維持した上で「再度連合運動への参画を前提とした融合・連携を呼びかける」考えだ。
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