「機関紙連合通信社」は労働組合や市民団体の新聞編集向けに記事を配信しています

    22組合で勤務間インターバル/UAゼンセンの5月末集計

     製造、流通、サービス、食品などの労組でつくるUAゼンセンの5月末段階の春闘回答集計によると、勤務間インターバル規制(休息時間保障)の導入・延長を確認した組合が22組合に上った。無期転換制度の確認のほか、所定休日増、時短、仕事と家庭の両立支援、クレーム対策など多岐にわたる改善が報告されている。

     勤務間インターバル協定は、長時間労働による健康被害を防止する有効な手段として期待されるが、経済界の姿勢は慎重。法規制を進める上でも、労使による先行した取り組みが求められている。

     新たに導入する組合は21組合(表)。人手不足が深刻なスーパーなど流通系が多い。ラルズ労組は既存の休息時間を10時間から11時間に拡充させた。UAゼンセンでは今年3月の要求段階で88組合が導入済みだという。

     労働契約法の無期転換制度に関しては、パートで346組合(74万3千人)が労使確認した。法定の5年より早い段階での無期転換を確認しているのは同じく50組合に上る。

     所定休日では、ジョイフル労組の所定休日15日増、オートバックス長崎ユニオンの12日増が目を引く。全ヤマナカ労組は一部新規店舗を除き、36協定の特別条項を撤廃した。育児短時間勤務制度を小学校卒業時に延長させたぱぱすユニオン、育児でシフトを固定せざるを得ないスタッフを支えるために周囲の同僚への手当を支給させたレナウン労組、「一人親の家族手当」を新設させたウオロク労組など、多彩な取り組みとその成果が報告されている。

     昨年来、流通部門を中心に取り組みを進めてきた、顧客からの悪質クレーム対策では「対応マニュアルの作成」(イズミヤ労組)など、12組合で回答を得ている。