連合は働き方改革関連法案が参議院本会議で成立した6月29日夕方、東京のJR新橋駅前で宣伝行動を行い、高度プロフェッショナル制度(高プロ制)反対をあらためて訴え、職場への導入阻止を呼び掛けた。
神津里季生会長は「働き方改革関連法が成立してしまった。してしまったという言い方をせざるを得ず、本当に残念。こんなに悔しいことはない」と述べた。働き方改革は、同一労働同一賃金、長時間労働の是正など、連合が長い間悲願としてきた内容が中心だったと説明。高プロ制を抱き合わせで成立させた安倍一強政治は問題が大きすぎると指摘した。
電力総連組織内議員の小林正夫参院議員(国民民主党)が47の付帯決議を付けたことを評価し、「本当は高プロ制削除で修正してほしかったが、最悪の事態を避けるために47の付帯決議を付けさせた」と強調し、こう述べた。
「過労死、過労自殺が年200件近くも起きている。歯止めをかけなければいけない。(高プロ制の)省令を少しでもまともなものにするために力を振るっていく」
これまで猶予されてきた月60時間を超える残業の割増率5割が中小企業にも適用される(2023年4月施行)。松浦昭彦UAゼンセン会長は、「高プロ制を成立させるために(割増率猶予の撤廃が)抱き合わせにされた。中小企業でまじめに働く者の労働条件はずっとないがしろにされてきた」と強く批判した。「組合がない職場にも高プロ制を絶対に導入させない活動を行わなければならない」と呼び掛けた。
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