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    低額県の底上げが焦点/最賃改定審議がスタート/3%が既定路線との見方も

     これ以下の賃金で働かせてはならない地域別最低賃金の2018年度改定審議が6月26日に始まった。国は年率3%程度の引き上げを明記した働き方改革実行計画などに「配意」した審議を要請。昨年同様、目安は3%程度の引き上げになると見られる。最大時給差221円にも上る地域間格差の解消、特に低額県の底上げに道筋をつけられるかが注目される。

     地域別最賃は毎年改定される。公労使の委員でつくる中央最低賃金審議会で、全国をA~Dの四つに区分したランクごとに引き上げ目安を答申。その後、各都道府県にある地方最賃審議会で金額を決めていく。

     現在の最低額は、高知や鹿児島など8県の時給737円。800円未満は32県にも上る。全国加重平均は848円だが、この水準を上回っているのは1都2府4県に過ぎない(表)。地域間格差は毎年広がっている。隣県との著しい格差は、働き手の流出と人材不足の深刻化を招いている。

     同日開かれた中央最賃審では、働き方改革実行計画などを踏まえた審議を要請する厚生労働大臣の諮問文が読み上げられ、改定審議に入った。引き上げ目安が示される予定の第4回小委員会開催は7月24日。