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    最賃1500円実現の世論を/地域ユニオンなどが院内集会

     最低賃金を今すぐ時給千円に引き上げ、さらに1500円実現をめざそうと呼びかける集会が6月20日、国会内で開かれた。主催は下町ユニオン、全国一般全国協議会、郵政産業労働者ユニオンでつくる実行委員会。26日に始まる中央最賃審議会の金額改定審議を見据え、積極的な取り組みを呼びかけた。

     下町ユニオンの岡本哲文事務局長は「全国どこでも今すぐ千円を実現し、生活できる賃金にするため、1500円に引き上げる世論と運動を盛り上げよう」と提起した。

     日本弁護士連合会貧困問題対策部の舟木浩弁護士は改定審議について、時々の政府の意向で引き上げ幅を決めるのではなく、最賃水準で働く労働者の生活実態や、引き上げによる経済への影響など客観的なデータを踏まえた検討が必要だと主張。審議の完全な公開をはじめ、委員には最賃水準で働く当事者や社会保障の専門家を加えるべきと述べた。中小企業支援も重視し、社会保険料負担の減免などを提起した。

     全都道府県の地方最賃審の議事録などの情報開示を請求した新潟青年ユニオンの男性が、審議が非公開であることの弊害を訴えた。

     全労連、全労協、生協労連が連帯を表明し、立憲民主、共産、自由、社民の国会議員が激励。「賃金デフレによる不況は賃上げでしか解決しない。政府が直接行える賃上げが最賃の引き上げだ。大規模な経済対策として大幅な引き上げを行うべき」などの発言があった。