アメリカンフットボールの試合で、日本大学の選手が関西学院大学の選手にルール違反の危険なタックルを行い、けがを負わせた問題をめぐり、日大の二つの労働組合が声を上げた。アメフト事件だけでなく、内田正人前監督が大学の人事部長兼人事担当常務理事として、「上意下達の恐怖政治」を横行させてきた中心人物の一人だと指摘し、大学の体質改善と人心一新を求めている。
専断的な運営を批判/日大教職員組合
日本大学教職員組合(菊地香委員長)は、5月21日に声明を発表した。問題の危険プレーの指示について内田前監督が答ずに辞任したことで、「不誠実で専断的な大学の体質」があらわになったと指摘。傷ついた大学の社会的信用を回復するため、5点の要求を行った。要旨は次の通り。
(1)全ての競技選手にフェアプレイ精神の重要性を再教育すること
(2)第三者機関の調査に全面協力すること
(3)専断的でなく民主的な大学をつくるため、多様な声に耳を傾けて、それを大学運営に最大限反映させる制度をつくること
(4)大学の全組織を挙げて上意下達の体質を改め、パワハラになりやすい権力行使を抑制する仕組みを構築すること。そのための行動計画を策定すること
(5)大学への厳しい批判を正面から受け止め、真摯(しんし)に反省して人事・人心を一新すること
内田氏の解職を要求/日大ユニオン準備会など
首都圏大学非常勤講師組合(松村比奈子委員長)と同日本大学ユニオン準備会(志田慎代表)は5月21日、連名で田中英寿日本大学理事長らに緊急申し入れを行った。危険プレーとその後の一連の大学の対応について「日本大学の異常な体質が顕著になったもの」と指摘。日大アメフト部前監督だった内田常務理事の解職をはじめ経営陣の刷新を求めた。
非常勤講師組合と日大ユニオン(準)はこれまで、文部科学省の指導さえ無視した非常勤講師の大量雇い止めなどについて、団体交渉で撤回を求めてきた。直接の責任者である内田常務理事は事務方や弁護士に交渉を丸投げし、一度も出席しなかったという。
非常勤講師組合の大野英士副委員長は「団交での日大の対応は、不勉強、うそ、口から出まかせ、証拠ねつ造など不誠実極まりないもの。『検討する』と持ち帰った事案も全て全面拒否の一点張りで、まともな話し合いにはならなかった」と振り返る。その上で、非常勤講師の大量雇い止めと、アメフト試合でのルール無視の姿勢は共通しており、大学執行部の「不健全な体質」に原因があると批判した。
大学への申し入れでは、科目数削減などの「非常勤講師ゼロ化計画」や、「5年雇い止め」「英語科目全体の語学学校への委託」方針の撤回を要求。加えて、内田常務理事兼人事部長の解任・解職をはじめ、理事会と経営陣の全メンバーの退陣・刷新を求めた。
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Shimpei (金曜日, 15 6月 2018 14:34)
日大ユニオンの皆様を支持❗連帯❗します。
OB ですが、必要な事❗有れば、お知らせ下さい❗