性的少数者の権利擁護を訴えるイベント「東京レインボープライド2018」(以下TRP)が5月5、6の両日、都内で開催された。性的指向や性自認(SOGI)に関する差別禁止の法整備を進める連合は、労働相談ブースを出展。加盟組織の全国ユニオンが悩みを聞き、「職場のトイレや更衣室が使いにくい」「カミングアウトしたいが迷っている」など約50件の相談を受けた。全般的な労働相談も多かった。
「昨年の17件に比べ、相談件数は大幅に増えた。2年目なので、参加者にこの試みが浸透してきたのでは」(全国ユニオン・関口達矢事務局長)という。
賃金未払いについて相談し、その場でプレカリアートユニオンに加入したMTF(※)の相談者は「労働組合のことは知っていたけど、職場や身近になかった。相談できて安心した」。地方在住で、友人とともに今回初めて参加した。同じMTFの友人は「現在40代後半。若いうちは接客業などに就いたが、年齢とともにきつくなった。性的少数者は転職も簡単じゃない。孤独から自殺する人も多い」と話す。職業はトラック運転手。車内で自分らしくいられるのが気に入っている。「(性自認が女性であることを)面と向かって否定されたりはしない職場。仲間たちの雇用を自分の会社から広げられたらいい」と目標を語った。
※MTF 「Male to Female」の略で男性の身体で生まれたが、女性として生きたい人のこと。FTMは「Female to Male」の略で、その反対。
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