被団協が初の憲法声明／安倍改憲を撤回せよ

　日本原水爆被害者団体協議会（被団協）は５月３日、９条への自衛隊明記を柱とする安倍改憲の撤回を求める声明を発表した。被団協が憲法記念日にこうした声明を発表するのは初。

　声明は「現行憲法の下で日本が戦争を始めることを阻み、他国の人々を戦力で殺傷してこなかったのは、ぎりぎり憲法第９条が守られてきたからだ」と指摘。９条への自衛隊明記により、「戦争放棄」や「戦力不保持」「交戦権の否認」がなきものにされるとの懸念を表明している。

　会見した田中煕巳代表は「自衛のためと始めた戦争の結末が原爆であり、日本中の都市への空爆だった。満州では市民を捨てて軍が逃げ、沖縄でも軍は市民を守らなかった。武力による安全はありえない。戦争をしないことが一番の安全。それを追求するのが国の指導者のあり方だ」と９条への思いを語った。