「機関紙連合通信社」は労働組合や市民団体の新聞編集向けに記事を配信しています

    「日本政府は条約批准を」/平和行進が出発/核兵器廃絶は待ったなし

     原水禁世界大会実行委員会が呼びかけた平和行進(東京―広島コース)が5月6日、東京・江東区の第五福竜丸展示館前から出発した。昨年の核兵器禁止条約採択を受け、参加者は「被爆国日本の政府に条約批准を迫ろう」と訴えた。

     この日は、北海道―東京と四国コースも出発した。

     出発前の集会で、東京在住の被爆者でつくる東友会の家島昌志理事は「今年こそ核兵器禁止に向け一歩でも近づけたい。その糸口、曙光(しょこう)が見えるよう歩みを続ける。日本政府は米国におべっかばかり使わず、戦争被爆国として独自の道を目指すべきだ」とアピールした。

     広島までの通し行進者は、京都で網の目平和行進などに取り組んできた南友佳子さん(37)。「個性を奪う戦争は駄目。多様な生き方があっていいはずで、戦争のない社会を訴えて歩きたい」と語った。国際青年リレー行進者として参加したフィリピンの平和活動家、パトリシア・アンヘレスさんは「一人一人の一歩が平和への決意を示します。皆さんと歩けてうれしい」と述べた。

     参加者は約3時間かけて千代田区の日比谷公園に到着した。途中から東友会の被爆者約20人も合流し「生あるうちに核兵器廃絶を」と訴えた。