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    正職員化で30%の処遇改善/東京都江戸川区自然動物園/公共一般労組が交渉で実現

     東京都江戸川区の自然動物園と区内2カ所のポニーランドで、一般契約職員として働いてきた飼育員ら25人が4月から正職員に転換した。一時金の大幅アップなどで、年収は約30%改善できたという。

     園などを運営するえどがわ環境財団と、東京公共一般労組が団体交渉を通じて実現した。昨年末には正規化の方向を確認、その後、月例給のランク付けをどうするかについて、話し合いを続けていた。

     今回正規化できた職員は動物・畜産関係の専門学校や大学を卒業し、専門知識を持つ人も少なくない。財団として、優秀な人材の確保・定着を図る意向があったと見られている。

     正職員化後の処遇については、一時金はそれまでの年2・5~3・0カ月を正規並みの4・4カ月に引き上げ、地域手当なども加算した。問題は給与表の格付けをどうするかだった。

     組合は「正職員化すれば自動的に処遇が改善されるわけではない。正規化に伴う一時金増額分をまかなうため、本給部分を減額して充当するなど一方的な不利益変更もよくある話」と警戒し、対応した。

     財団の正職員は特別区正規公務員の業務職給与表に準拠している。組合は「現在の給与額の直近上位のランクに格付けすべき」と要求。財団側も不利益変更にならない格付けをすると回答し、決着した。

     自治体では2020年度に、今の非常勤職員から会計年度任用職員への移行が始まる。改正地方自治法・地方公務員法では「一時金(期末手当)支給が可能」とされており、その場合、財源不足を理由に本給部分が削減される恐れもある。組合はトータルとしての処遇改善が大きな課題になると指摘している。