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    安倍政権下で成立あり得ない/雇用共同アクション/「働き方改革関連法案を廃案に」

     全労連や全労協などでつくる雇用共同アクションは4月11日、労働時間規制を外す高度プロフェッショナル制度(高プロ制)を含む働き方改革関連法案の撤回を求め、院内集会と国会前行動、議員要請を行った。国会前行動には730人が参加した。

     全労連の小田川義和議長は「裁量労働制のデータ捏造(ねつぞう)や公文書の改ざんで利益を得たのは安倍首相だ。信頼が地に落ちた政権が行う『働かせ方改革』を許すわけにはいかない」と訴えた。

     全労協の金澤壽議長は「労働者派遣法の時もそうだったが、一部の専門職が対象という高プロ制も『小さく産んで大きく育てる』という意図が明確だ」として廃案を求めた。

     全労協の柚木康子常任幹事は、法案に盛り込まれている同一労働同一賃金の導入について問題点を指摘。「非正規・正規という身分が違えば賃金・待遇に差別があってもいいんだという内容に過ぎない。このまま法案が通ったら格差が固定化される」と批判した。

     

    ●導入反対で労使合意

     

     JMITU鈴木シャッター支部の菊池勝彦委員長は「労使交渉で裁量労働制と高プロ制は職場に導入しないという回答を得た」と報告した。「会社側は『こういう制度を入れても皆さんが働きづらくなるだけ』と言っている。最終的にものを言うのは労使関係。これが崩れれば無理も通ってしまう。労働組合の良さを守っていこう」と語った。

     院内集会では雇用共同アクションの伊藤圭一事務局長が「野村不動産のケースは、裁量労働制で過労死は防止できないという証拠だ。厚生労働省は過労死の事実を隠蔽(いんぺい)し『行政指導の成果』だと言っていた。データや公文書の改ざんが相次ぐ安倍政権の政権担当能力が問われる中で、働き方改革は議論できない」と強調。安倍政権の退陣と法案の廃案を求めた。

     

    〈写真〉集会では「改ざんや隠蔽が続く安倍政権下での働き方改革関連法案成立はあり得ない」との声が上がった(4月11日、国会前で)