働き方改革関連法案の国会提出を受けて連合は4月10日、集会「連合フォーラム『働く者のための働き方改革を実現しよう』」を国会内で開いた。民進党など野党3党の国会議員と組合員ら330人が出席し、関連法案から「高プロ(高度プロフェッショナル制度)は削除すべき」と訴えた。
神津里季生会長は、主要100社に聞いた共同通信のアンケートで高プロ制に賛成を表明した割合が28%にとどまったことに触れ、「経営者は大して必要ないと思っている。こんな空虚なものを抱き合わせにしたせいで大事な長時間労働の是正がないがしろにされようとしている」と語気を強めた。
民進と希望による共同対案と、立憲民主の対案について、3党の代表がそれぞれ説明した。連合は両案を「『働く者のための働き方改革』実現に向けた『政策パッケージ』」と評価し、連携して取り組む構えだ。
政府法案に対する連合の修正要望は(1)高プロ制の導入は行わない(2)企画業務型裁量労働制の対象業務拡大は行わない(3)自動車運転者の上限規制について5年後の適用猶予後に一般則を適用する(4)着実な施行(施行日の後ろ倒しはしない)――の4点。
神津会長は集会後、「高プロは削除すべき」との姿勢をあらためて強調。その上で、罰則付き残業上限規制や「同一労働同一賃金ガイドライン」関連の改正案の成立を求めていくと述べた。高プロ制が削除されない限り今国会での成立を見送ることも仕方がないと考えるかとの問いには「そこは政治の場に委ねている。私たちとしては愚直に正論を主張するしかない」。
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