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    仮協定結びスト解除/全国港湾/産別最賃問題は労働委員会へ

     全国港湾と港運同盟は4月5日、最低賃金協定の締結をめぐって紛糾していた春闘交渉で、最賃に関する項目を除いた仮協定を、業界団体である日本港運協会(日港協)と締結し、8日に予定していた24時間スト通告を解除した。65歳定年制や労災補償制度の整備などを確認。一方、日港協が回答を拒否する産別最賃協定については労働委員会の活用を検討している。

     日港協は、産別労使で締結してきた最低賃金協定について、2014年ごろから「独占禁止法違反の恐れがある」と言い始め、17春闘ではついに引き上げ要求に回答しなかった。そのため昨年は、2波に及ぶ24時間ストを行いながら、各個別企業労使で合意した最賃協定(月額16万8920円・日額7345円)を日港協に追認させることで決着させていた。

     今年の要求は月額17万4千円、日額7570円への引き上げ。だが、日港協の主張は変わらず、労使交渉は平行線をたどった。3月30日の中央団体交渉でも譲歩はなく、4月8日始業からの24時間ストを通告。同5日の交渉では、中間搾取を禁じ福利厚生の充実を定めた港湾労働法の全港・全職種適用の推進、24年3月末までの65歳定年制整備、全国統一の労災補償制度確立への労使協議――など組合側が一定評価できる回答が示されたことから、仮協定を締結。スト通告を解除した。

     産別の最賃協定については継続協議とし、労働委員会の活用を検討している。