連合の逢見直人会長代行は4月3日、都内で開かれた「2019年度 重点政策討論集会」であいさつし、働き方改革関連法案へのスタンスについて語った。
法案から企画型裁量労働制の対象範囲拡大が削除されたことについては「不適切なデータの問題に議論が集中し、長時間労働への懸念が広がるなかでの削除であり、当然の判断だ」と指摘。同様に長時間労働の懸念がいわれる高度プロフェッショナル制度に関しても「創設すべきでないということを、あらためて申し上げたい」と述べた。
残業時間の上限規制や、同一労働同一賃金の施行時期について、中小企業に1年間の猶予を設けるのは「法の下の平等という観点から問題だ」と批判した。
その上で、連合のスタンスとして「企業本位の働かせ改革であってはならない」とし、(1)罰則付きの時間外上限規制設定(2)中小企業に設けられている月60時間超えの時間外割増率50%猶予の解消(3)同一労働同一賃金に向けた条件整備――を要求。「野党3党(立憲民主、希望、民進)と連携して全力で取り組む」と述べた。
「森友事件」に関わる財務省公文書改ざん問題で政治と行政が混乱状態にあることに触れつつ「こんな時だからこそ、働く者に寄り添った社会像と政策を提起し、愚直に訴えていこう」と呼び掛けた。
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