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    海外労働短信/労組が鉱山大手を提訴/ブラジルのダム崩壊事故で

     製造業労組の国際産別インダストリオールと建設関係の国際産別BWIはこのほど、2015年にブラジルで起きた鉱山廃液ダム崩壊事故について、経済協力開発機構(OECD)の多国籍企業行動指針に違反しているとして関係企業を提訴した。

     組合が訴えた企業は、鉱山大手のBHPビリトンとブラジルのバーレ。両社は合弁企業サマルコを設立して同国南東部のミナスジェライス州で鉱山開発事業を営んでいた。

     15年のダム崩壊事故では14人の労働者を含め19人が死亡。700人世帯が住居を失い、関連産業の2千人が失業した。

     組合は提訴で(1)犠牲者への適切な救済策(2)将来の災害防止措置(3)労働法と安全基準の順守――などを両社に求めている。