改憲勢力による「草の根」運動が広がりを見せている。「美しい日本の憲法をつくる国民の会」が3月14日に開いた集会では、改憲賛同署名が1千万筆を突破したことが報告された。地方議会決議も36都府県に及ぶという。地域での運動やネットを通じた啓発活動をさらに強める構えだ。
日本会議会長の田久保忠衛氏やジャーナリストの櫻井よしこ氏らが共同代表を務める「美しい日本の憲法をつくる国民の会」。4年前から署名に取り組んできた。憲法への自衛隊明記など安倍改憲案と重なる要求のほか、天皇元首化などの復古主義的な改憲を求めている。
14日の集会で櫻井氏は「私たちの文化の軸は皇室。憲法改正の根本は、この日本の心根を取り戻すこと」と天皇元首化への願望を表明。その上で「変えられるところから、変えていかなければならない」と自衛隊明記などを柱とする安倍改憲に理解を示した。
同会を中心にした改憲啓発は、街頭での「ありがとう自衛隊」キャンペーンやインターネットの「改憲チャンネル」による情報発信、若者を対象にした「憲法トークライブ」など、従来の右翼的な活動とは一線を画しているのが特徴。今年は都道府県・市町村や各団体での憲法研修会の開催なども予定している。
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