大手自動車メーカー労組が2月14日、一斉に春闘要求を提出した。先行する12組合のうち、大手11組合が全て3千円の賃金改善を要求した一方、独立系部品企業労組の代表格、日本特殊陶業労組は3500円を求めた。自動車総連が促す〃メーカー超え〃を要求する中堅中小労組は着実に増えているという。非正規労働者の賃上げでも有額の要求が増加した(表)。
先行12組合には毎年、独立系部品労組が1組合加わる。メーカー労組を上回る要求は極めて異例。「格差是正への思いを込めた」と担当者は話す。
自動車総連は2016春闘から底上げを強調してきた。「一昨年、昨年、今年と賃金改善要求がメーカーを超える組合は着実に増えている」。産別内の「部品労連」(11組合)は3100円以上の賃金改善要求基準を設定した。
今年は非正規の処遇改善について方針上の位置づけを強めた。何らかの賃金改善を有額で要求した労組は昨年の3組合から8組合に増加。定年後再雇用社員への手厚い対応が目立つ。
一時金要求の増額が少なくとも8組合。トヨタが6・6カ月で、最高は日本特殊陶業の6・7カ月。
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