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    6年連続でベア要求/基幹労連/65歳への定年延長も重視

     鉄鋼、造船重機、非鉄金属のメーカーや、建設の労組でつくる基幹労連は2月7日、都内で中央委員会を開き、2年サイクルの春闘交渉で6年連続のベア要求を行う方針を決めた。要求基準は2018年度が3500円で、19年度は3500円以上。65歳への定年延長の交渉も開始する。

     18年は2年分の賃上げを交渉する年。おおむね業績は好調で、各業種の組合が足並みをそろえられる水準として「3500円、3500円以上」の要求基準を決めた。造船重機など単年度要求を行う組合のために、19年度は「以上」を付け、幅をもたせた。

     神田健一委員長はあいさつで、「4年連続の賃金改善の成果を踏まえつつ、他に先駆けて向こう2年間、6年連続で求める。決して容易ではないが、人への投資のありようを労使で真摯(しんし)に議論し、好循環をつくりあげていかなければならない」と語った。

     2021年度に60歳に到達する人への適用を見据えた、65歳への定年延長も重視する課題だ。神田委員長は「将来不安をなくすことがモチベーション発揮につながる。クリアすべきハードルを洗い出し、労使双方にとって意義ある制度にするスタートラインにしよう」と呼びかけた。

     討論では「収益が低迷する中で、(16、17年の)2年で2500円(のベア)を獲得できたのは産別の指導と相互の連携のたまもの」(JFEスチール労連)、「4年連続で成果を得たが、生活のゆとりを得るには至っていない。優秀な人材の確保・定着のためにもさらなる賃金改善が必要だ」(大同特殊鋼労連)などの意見が出された。

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     参議院選組織内候補について、JAMとの相互支援再開を決定。19年の参院選ではJAMの候補を推す。