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    昨年水準超えと波及拡大へ/18春闘/連合傘下の産別要求

     連合の主要産別の要求基準が出そろった。おおむね昨年と同様の水準。経団連が政府の「3%賃上げ」要請に理解を示す中、昨年を上回る回答が期待される。中小への広がり、非正規労働者の処遇改善、働き方の改善など課題は多い。

     春闘をめぐる環境はかつてなくいい。中小労組が主体の産別では「千載一遇のチャンス」(安河内賢弘JAM会長)、「今年やらずしていつやるのか」(松浦昭彦UAゼンセン会長)と強い思いが語られた。

     中小への波及が課題。電機連合は中小のベア獲得組合が6割から8割に増えた昨年の流れを加速させる構え。JR連合は人材確保に向け関連会社への支援を強める。自動車総連は大手労組を超える要求を促し、実を結び始めているという。

     非正規の処遇改善では、UAゼンセンが正社員と同じ要求基準を設定。自動車総連も必ず取り組むべき項目とし、「何らかの前進を」と呼びかける。

     無期転換では、電機連合が昨年末、電機産業などの業界団体に要請。野中孝泰委員長は無期転換と雇い止め防止、不合理な格差の改善を一体にした「本気の取り組み」を求めている。

     長時間労働是正では、年720時間以下(休日労働を含む)など、政府法案よりやや厳しい指標を示す(自動車、電機)。KDDI労組は残業減に伴う収入減を見越し「昨年以上のベア獲得をめざす」との構えを示している。