ブラジルの控訴裁判所が1月24日、労組出身の元大統領ルラ氏について、収賄で有罪とした下級審の判断を維持する判決を言い渡した。国際労働組合総連合(ITUC)のシャラン・バロウ書記長は「十分な証拠や民主的な手続きを経ない、政治的な判決だ」と批判。今年10月の大統領選への立候補を妨げるのが目的だと厳しく批判している。
ルラ氏は2003年から10年まで大統領職にあり、貧困対策や社会保障拡充に力を入れた。しかし、後継者のルセフ前大統領が議会による弾劾によって失職。保守系のテメル大統領が労組法改悪や年金などの社会保障支出削減、強制労働の合法化などを進めるなか、「ルラ氏を再度大統領に」との声が高まっていた。
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