医療、介護関係の労働組合でつくる日本医労連は1月17、18の両日、都内で中央委員会を開き、2018年の春闘方針を決めた。看護師と介護職それぞれの特定(産業別)最低賃金新設を目指す医労連版「最賃アクションプラン」の取り組みを開始する。賃上げ要求は昨年と同額の月額4万円以上。
森田しのぶ委員長はあいさつで「今年は改憲を許すのか否か、日本の進路が左右される大きなヤマ場」と指摘。「医労連を強く大きくしつつ、安倍政権の憲法改悪、医療・社会保障改悪を許さず、大幅賃上げを目指し人間らしく働ける真のルールの確立に向かって前進していく」と述べた。
マイナス改定が予想される診療報酬と介護報酬のダブル改定については「疲弊した医療・介護現場に打撃を与える」として、大幅な処遇改善につながる改定こそ必要と強調した。
特定最賃を求める中期的な運動については介護職1500円、看護師1800円の水準を最賃時給として想定している。「医療・介護の報酬制度が全国一律なのに、最賃の地域間格差が大きいのはおかしい」として、最賃新設を目指し、地方議会や関係団体、事業者への働きかけを開始する予定だ。
森田進書記長は16年度から開始した、長時間労働への規制やインターバル(休息)規制の導入を訴える「夜勤交代制労働の改善署名」が39万筆集まったと報告。国会での請願採択を求めて5月までに署名を集約する方針だ。看護師の大幅増員も昨年に引き続き重点課題に据えた。
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