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    (中)降雨・繁忙時は加算/ケガは自己責任で

     3週間後、再び本社を訪ねる。既に登録済みで、バックの受け取りとアプリの説明がまだであることを告げる。

     入口で説明を受け、アプリのダウンロードを開始。奥に通され、今回は30代と思われる男性が対応してくれ、注文が入るエリアの地図を示される。

     ここで注文を受けてから配達までの一連の流れを説明された。注文の入るエリアであれば、いつ、どこで待っていても構わず、いつオンライン(配達の待機時間)にするかも自由だという。その他、注意点として以下のようなことを指摘された。

     (1)オンラインにするといつ注文が入るかわからないので、自転車に乗ってからオンラインにすること(自転車に乗ったまま待機しろということ)

     (2)注文はまずオンラインにした場所からレストランまで到達に要する時間が表示される(デモンストレーション表示では1分)が、必ずその時間内に到着しなければいけないというものではないこと

     (3)料理はほとんどの場合複数あるので、アプリに表示された注文番号と品物の番号を間違わないように必ず照合すること

     (4)レストランはどこから入るべきか入店経路も示される。配達員はレストランに評価されるので、入り口を間違えないようにすること

     「何かわからないことはありますか?」と聞かれたのでいくつか質問。以下、一問一答。

     

     関口 新宿にいて港区の注文が入ることはあるんですか?

     担当 自転車で配達する方には長距離の注文は出しません。バイクと自転車で注文を分けています。

     関口 注文が入りやすい時間帯はいつですか?

     担当 昼は11~14時くらい、夜は18~21時くらいでしょうか。日曜日は、ピークの時間が長くなる傾向があります。

     関口 注文が入りやすいエリアはどこですか?

     担当 渋谷区と港区。

     関口 けがをした場合の補償はありますか?

     担当 雇用ではなく業務委託なので、労災などはありません。

     関口 自分で保険に入るしかない?

     担当 そうですね。

     

    ●社員も客も配達員も

     

     配達員が受け取れる報酬は、1件あたり基本料(400~450円程度)に「ブースト」(1・1~1・3倍程度)と称する割増が加算される仕組みだ。忙しいエリア・時間帯に高くなるほか、雨の日や、続けて配達した件数に応じた「インセンティブ」と呼ばれる加算もある。

     一通り、質問を終えるとデモンストレーションを表示しながらアプリの説明を受ける。配達員が店と客を評価する仕組みや、配達員も店と客に評価されることが説明される。さらに、オンラインにしながら配達を断ると評価が下がり、報酬が低くなるなどの影響が出るとのこと。

     ここで、イーツのロゴの入ったバッグと緊急の連絡先などを記載した名刺大のカードを渡され「何かあったら連絡してください」と告げられる。

     バッグのデポジット(預り金)として、毎月2千円ずつ4回(計8千円)にわたり天引きされるが、バッグを返却すると全額返されるとのこと。

     ちなみに、前回今回とも帰路に説明してくれた担当者の評価を求めるメールが入った。本社の社員も、配達員同様に評価によって賃金が決まるのだろうか?

     最高評価の「5つ星」で返信しておいた。