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    不安定雇用と闘う10の方法/国際産別が紹介/第一は「労働組合に入ること」

     製造業労組の国際産別インダストリオールが10月6日付でホームページに「不安定雇用と闘う10の方法」を紹介している。派遣や契約、日雇い、パートなどさまざまな形の非正規労働について、処遇改善と雇用確保を図るのが目的。第一に挙げられているのが労働組合への加入である。

     インダストリオールは以前から「不安定雇用撲滅キャンペーン」に取り組んできた。各国での経験を踏まえて、今回「10の方法」をまとめた。国際労働機関(ILO)が定めるディーセントワークデー(10月7日)に向けたメッセージでもある。「働きがいのある人間らしい仕事」の実現を目指した記念日だ。

     「10の方法」では、3年間で3万人の非正規を組織化したナイジェリアの労組や、同一処遇を求めて正規・非正規がともにストライキを行った南アフリカのプラスチック工場労働者、所定労働時間を定めずに経営者の都合で労働時間を決める「ゼロ時間制」を法律で禁じたニュージーランド、労組のキャンペーンによって同制度適用を大幅に縮小させた英国労組の実例なども紹介されている。

     (7)の国際枠組み協定は、労働基本権や雇用差別禁止など基本的な権利を定めたILO条約の順守を労使で合意する取り組み。非正規労働が多い下請けや関連職場での法令順守を労使でチェックすることが求められており、国際産別が力を入れている。