10月22日投票の衆院選挙に向けた、各党の政策・公約が出そろいつつある。(1)自民党(2)希望の党(3)市民と野党の共闘――という三つの大きな固まりで見ると、9条改憲や集団的自衛権行使の安保法制について、自民と希望に違いはない。市民と野党共闘グループとは明確に異なる。
国政を私物化するものとして、国民の批判を浴びた森友・加計問題で、安倍首相は「丁寧に説明する」といいながら、臨時国会を冒頭解散し、説明を避け続けている。希望の小池百合子代表(東京都知事)は首相や自民党を厳しく批判しているわけではない。一方、市民・野党共闘グループは「徹底追及」との姿勢だ。
自民と希望との違いは、消費税10%への引き上げと原発へのスタンスだが、国の根本に関わる憲法を改正する点では一致しており、注意が必要だ。
希望に関しては、民進党からの「合流」組との政策協定書で「外国人への地方参政権付与に反対すること」を明記するなど、小池氏が掲げる「多様性」と矛盾する内容もある。
長時間労働を助長しかねない安倍政権の「働き方改革」についても、希望は明確な態度を示していない。市民・野党共闘グループは労働時間規制を適用除外する高度プロフェッショナル制度に反対している。
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