食品や飲料などの製造業労組でつくるフード連合の春闘妥結額が4年連続で上昇している。この成果の要因について、フード連合は目指すべき要求水準を掲げて「目線を下げないこと」が重要だと総括している。9月11日に都内で開いた定期大会で確認された。
全体(200組合)の組合員1人当たりの妥結平均は昨年比255円プラスの6730円(定期昇給相当分込み、2・35%)で、300人未満の中小労組(153組合)の平均は69円プラスの4612円(同、1・89%)。ベア額でみると、全体が同308円プラスの1676円で、300人未満が403円プラスの947円となった。
特に、全体も300人未満もともに、14春闘以降4年連続で対前年比プラスであることに着目(グラフ)。16春闘が谷間となった連合の妥結額推移とは異なる傾向を示していることについて、「要求は目指すべき水準であるべき、目線を下げないことの重要性を再認識する必要がある」とし、賃金の絶対額を重視する取り組みへの転換や、大手準拠からの脱却が必要と総括している。
16、17春闘では「総額1万1000円以上」の要求を設定。17春闘の平均要求額は1万506円だった。
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大会では役員改選が行われ、松谷和重会長(再)、佐藤宏哉事務局長(新)をそれぞれ選出した。
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