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    老後生活に備える(3)/年金はいくらもらえるのか?

     厚労省によると、国民年金の平均月支給額は5万5244円。厚生年金で14万7872円となっている。夫が厚生年金を受給し、妻が国民年金をもらう夫婦二人の世帯では、月額約22万円だ。ただし、これはあくまでも平均値。年金加入期間や現役時代の賃金額、繰り上げ支給の有無などによって、金額は大きく異なってくる。

     では、自分の年金額はいくらになるのか。毎年、誕生月の前後に日本年金機構から送られてくる「ねんきん定期便」に支給予定金額が書かれているが、何点か注意が必要だ。

     (1)50歳未満の人に届く「ねんきん定期便」に書かれている年金見込額は、これまでに納めた保険料に基づく金額。これから支払っていく保険料は反映されていないので、実際の受け取り額よりも低い金額が表示されている。

     (2)50歳以上の人の「ねんきん定期便」には、60歳まで現在の給与水準で保険料を支払ったと仮定した年金見込額が出ている。実際の支給額に近い数字だが、60歳までに退職したり、60歳過ぎまで働いた場合には当然額は上下する。

     (3)厚生年金基金から支給される年金額は「ねんきん定期便」に含まれていない。以前の勤務先が厚生年金基金に加入していたような場合、加算するのを忘れないようにしたい。

     インターネットで利用できる「ねんきんネット」を使うと厚生年金基金からの支給を含めた正確な見込額を計算できる。