日本医労連が大会(7月19日~21日)で提起した「全国最賃アクションプラン」。医療・介護労働者を対象とする、全国一律の産別最賃(特定最賃)を新設し、賃金の底上げを目指すという方針だ。
医療では国家資格を持つ専門職でありながら、他産業に比べて賃金が低い。介護職でも低い賃金が人手不足を深刻化させている現状があり、抜本的な改善が不可欠という問題意識である。
●報酬制度は全国一律
全労連の「最賃アクションプラン」に呼応し、介護・医療分野の全国一律産別最賃を新設するというもの。政府には賃金改善に必要な財政措置の拡充を求めている。
医労連は十年前にも産別最賃新設に取り組み、5県で申請するところまで進んだ。地方最賃審の使用者側が反対し、実現できなかった経緯がある。今回は都道府県単位の新設とせず、全国一律としたのが特徴。現在存在する全国産別最賃は「非金属鉱業」のみだが、新たに申請することは可能だ。この場合、厚生労働大臣に新設を申請し、その後中央最賃審議会に諮問という手続きになる。
医労連は(1)医療・介護は全国一律の報酬制度で運営されている(2)労働者の賃金は国民の命に直結する問題だ――と訴えていく。
産別最賃の新設を求める厚生労働大臣あての署名を来年1月にスタートさせる。介護労働者については、従来から進めている処遇改善署名と一本化して取り組む。の取り組みや地方議会への陳情などの運動を行い世論へ訴えていく。
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