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    C、Dランク県の窮状訴え/全労連・春闘共闘委が最賃行動

     全労連と国民春闘共闘委員会は6月22日、最低賃金の額が低いC、Dランク県の代表らとともに、ランク制度の廃止と全国一律最賃制を求める一日行動を展開した。JR池袋駅前では道行く人に「今すぐ千円を実現し、1500円をめざそう」などと訴え、チラシ入りティッシュを配った。

     エフコープ労組の女性は「福岡県の最賃は時給765円。月換算で約12万円、年152万円にしかならない。これで人間らしい生活を送れるわけがない。ダブルワークで働くシングルマザーも多く、家賃、水道光熱費などを払った残りで食費をまかなっている」と窮状を訴えた。東北や四国、九州の地方労連の役員が、地場賃金の低さから若者の都会への流出が進む現状を報告し、早期大幅引き上げへの賛同を求めた。

     この日は厚生労働省、中小企業庁、大手コンビニ本社、日弁連との懇談・要請を実施。最賃が生計費に届かない実情を訴えたところ、厚労省からは「最賃は実情ではなく、最賃法の考慮要素(支払い能力など)と生活保護との整合性で決まる」と説明されたという。参加者は「法改正が必要だ」との認識と決意を新たにしていた。