民進党や社民党などの国会議員でつくる立憲フォーラム主催の院内集会「安倍政治を終らせよう」が6月19日に開かれた。ノンフィクション作家で歴史家の保阪正康さんが、安倍政権と、対米戦争を始めた東条政権(1941年10月~44年7月)との共通点について講演した。
保阪さんは「今の安倍内閣と一番似ているのは、軍部の独裁と言われた東条内閣だ」と指摘。「東条内閣の実態は、立法府と司法をも自分の思い通りに支配した行政独裁だった」という。
「東条英機は、反東条の言論人、中野正剛が朝日新聞に寄稿した論考に激高し、司法大臣に『中野を逮捕せよ』と命令した。罪に問える容疑がないとわかると、今度は憲兵を使って逮捕させた。行政独裁によってこうしたことがまかり通った」
その上で保阪さんは「安倍首相は国会で『私は立法府の長』と発言している。やっていることは東条の行政独裁と全く同じだ」述べた。
さらに行政独裁が引き起こした弊害として治安維持法を挙げた。「治安維持法の恣意(しい)的運用や(被疑者への)自白強要によって警察のモラルは逸脱していった。共謀罪にも同じ危険がある。私たちは歴史の教訓を踏まえ、共謀罪を骨抜きにしていかねばならない」と語った。
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