カナダのパトリシア・ハイデュ大臣(雇用・労働力開発・労働大臣)は国際労働機関(ILO)の98号条約(団結権及び団体交渉権についての原則の適用に関する条約)を批准すると言明した。カナダ労働会議(CLC)などの労働組合はこれを歓迎している。
ILOは中核的労働基準に関する8条約の批准と順守を特に重視している。
CLCの5月9日付ニュースによると、ハイデュ大臣は「政府は労働組合がすべての労働者に恩恵をもたらし、健全な労使関係構築の鍵になることを理解している」と語った。
CLCは「98号の批准は国際的にも大きな意味がある。北米自由貿易協定(NAFTA)の見直し協議では、米国、メキシコ両国に対して労働者の権利尊重を効果的に主張できる」と指摘している。
カナダでは2015年の総選挙で圧勝した自由党(トルドー党首)が、保守党に代わって政権を担当している。数年前には最高裁が労働基本権を尊重すべきという判決を出しており、今回の政府の判断に影響したとみられる。
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