主に内需産業の労組でつくるUAゼンセンは、第2のヤマ場(3月23日)の集計を公表した。前年を上回る賃上げを引き続き維持し、特に300人未満の中小組合で大幅に増額させているのが特徴だ。6割以上の組合でパート組合員の賃上げ率(妥結)が正社員を上回っており、休息時間保障規制でも複数の組合が成果を獲得している。
●6割が正社員超え
正社員の賃上げについてはこれまでに191組合が妥結した。妥結額の単純平均は定期昇給相当分を含め6567円(2・29%)。前年と比較可能な185組合の平均で昨年を173円上回っている。特に300人未満の中小では前年比で842円(0・29%)も高い。300人以上の中堅・大手の妥結平均が同マイナス75円であることと比べ、顕著な違いがみられる。
定昇など賃金体系維持分が明確な104組合のベアなど賃上げ分の平均は1505円(0・53%)。うち比較可能な99組合で前年を超えているという。
パート組合員の時給引き上げでは、妥結した92組合の単純平均が24・1円(2・56%)。前年と比較可能な84組合で前年の平均を4円上回る。正社員と同時決着した76組合を見ると、6割以上でパートの引き上げ率が正社員を上回っている。
焦点の一つである勤務間インターバル(休息時間保障)規制の導入が5組合、適用対象の範囲拡大や時間延長が2組合で成果を獲得。98組合が65歳への定年引き上げを要求し、6組合で導入に向けた労使協議を開始することで合意している。
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