連合は3月17日、最初のヤマ場を経た第1回集計(同日午前10時現在)を発表した。定期昇給相当分込みの組合員1人当たりの回答平均額は6270円(2・06%)で、前年同時期より71円の減。ほぼ横ばいとなっている。内需関連の製造、流通業で健闘が目立つ。300人未満の中小企業と大手が、賃上げ率で並ぶなど、連合本部は今後本格化する中小の底上げに期待を寄せている。
連合が注目する300人未満の回答平均は5139円(定昇相当分込み)で、昨年と同一組合の比較では昨年を上回っている。
金属製造業は千円前後の厳しい回答となった一方で、内需関連の流通、製造業では2千円を超える賃上げが少なくない。
非正規労働者の時給引き上げでは1組合あたりの平均で23・65円(昨年同期比2・3円減)、月給で5359円(同284円増)となっている。
神津里季生会長は同日の会見で、「大手と中小で全く遜色がない。大手追随・準拠からの脱却の考え方が昨年にも増して定着しつつあるのではないか。賃金のアップ率も非正規労働者が正社員を上回っている」と指摘。勤務間インターバル規制や取引関係をめぐる要求など、賃上げ以外の回答でも成果を引き出している点が今年の特徴だとし、今後の中小の成果拡大に期待を寄せた。
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