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    解雇・賃下げ争議の全面解決を/IBM組合員の闘い/支援連絡会が都内で決起集会

     全労連などでつくる日本IBM解雇撤回闘争支援全国連絡会は3月14日、都内で決起集会を開いた。解雇を告げた当日に会社から締め出す「ロックアウト解雇」などをめぐる一連の争議について、早期に一括全面解決を目指そうとアピール。4月19日に予定されている本社大包囲行動への参加を呼び掛けた。

     一連の裁判を闘っているのは、JMITU日本アイビーエム支部の組合員だ。ロックアウト解雇では、クビを切られた35人のうち11人が撤回を求めて1~5次の裁判を提訴。成績評価が低いことを口実とした10%以上の賃下げに対する賃金減額訴訟では、9人が裁判に立ち上がっている。

     3月8日には、ロックアウト解雇の4次訴訟で勝利判決が出されたばかり。山内一浩弁護士は「成績不良を理由にしているが、本質は人員削減と組合つぶしのための解雇だ」と指摘。水口洋介弁護士は「連続する裁判勝利で日本の判例法理を無視したIBM流解雇手法を押しとどめてきた」と評価した。

     東京地裁・高裁では現在、4事案で和解協議が進行している。JMITUの生熊茂実委員長はこうした流れを踏まえて争議の全面解決を目指そうと強調。「二度と不当なことをさせないよう、まともな労使関係をつくることが大事だ」と訴えた。同支部の大岡義久委員長も「早く決着をつけたい」と語り、3~4月行動への参加を呼び掛けた。