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    「ふるさとと笑顔を返して」/楢葉町の早川千枝子さん

     原発をなくす全国連絡会の集会(3月4日)では、2015年9月に避難指示が解除された福島県楢葉町の早川千枝子さんが、町の様子などを語った。

     

    ●汚染を意識した暮らし

     

     「長い仮設住宅暮らしで体が弱くなり、戻っても農業をしなくなった人、汚染が心配で口に入れる水はペットボトルを買っているという人、コメや野菜も放射線分析器で検査してから食べるという人など、汚染を意識しなければならない暮らし」の現状を紹介。

     そんななかで3月末には仮設住宅の提供も賠償も打ち切りになると述べた。

     横浜市へ避難した中学生がいじめに遭っていた問題では、こう訴えた。

     「同じような目に遭っている人は多い。『菌』と呼ばれたり、無視されたりして外に出られなくなった人もいる。家庭内暴力、自殺願望、うつ症状。避難先で近所付き合いができず、ひっそり暮らしている人は少なくない。どうしてこんな思いをしなくてはならないのでしょうか。原発事故さえなければ、ふるさとで家族と穏やかな生活ができたはずなのに。ふるさとと子どもの笑顔、一家だんらんを返してほしい」

     早川さんは最後に「原発はもう要りません。私たちの叫びを日本中の人に聞いてほしい。原発ゼロへ力を合わせましょう」と訴えた。