私鉄総連は2月2日、都内で拡大中央委員会を開き、「定昇相当分2%プラスベア5600円」の春闘要求を決めた。田野辺耕一委員長は「交渉を重視し、結果につなげよう」と呼び掛けた。
●共謀罪の法案化を批判
田野辺委員長は深刻化している要員不足に関し、「長時間労働や低賃金のままでは問題は解消できない」と指摘し、労働者への適正配分が必要だと訴えた。政治情勢にも言及し、安倍政権が通常国会への提出を狙う共謀罪について「テロ対策を口実に物言えぬ監視社会をつくろうというものだ」と厳しく批判した。
春闘方針は、人への投資の重要性を企業に迫りながら、「回答を引き出すための交渉重視」「回答(指定)日時厳守」を徹底していくとし、ヤマ場での具体的な戦術は2月27日の中央闘争委員会で決める。
春闘時期には交通政策要求実現に向けた統一行動も重視。課題として、(1)生活路線の維持(2)要員不足問題(3)(乗客などから受ける)第三者暴力行為対策の強化(4)駅ホームドア整備(5)貸切バスの安全対策と適正化(6)ライドシェア阻止の取り組み――などを挙げている。 中央委では関東ハイタク協議会の代表が、タクシーの初乗り料金410円など料金体系の変更について発言。「まだ始まったばかりだが、短距離利用者は予想したほどには増えていない。引き続き推移を見ていく」と語った。
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