全労連は1月26、27日、都内で評議員会を開き、月額2万円以上、時間額150円以上の引き上げを掲げる2017年国民春闘方針を確認した。「富を独占する大企業」に対し「まなじりを決する闘いを」(小田川義和議長)と呼び掛け、3月の集中回答日翌日にはストライキや職場集会など、全国で延べ50万人規模の行動を展開する。
昨年末に病気で急逝した井上久事務局長に黙とうをした後、小田川議長があいさつ。実質賃金が11年以降5年連続マイナスで推移したのは、株主、役員を優先し、富を独占する大企業の経営に大本の原因があるとし、「地域に賃金底上げの風を起こす春闘に。まなじりを決して闘おう」と訴えた。
方針は、安倍政権の経済政策の転換を求める、農林漁業、中小企業経営者、自治体首長など各階層との懇談を進め、連携を模索する取り組みを重視。最低賃金、公契約、公務員賃金の改善を求める「社会的な賃金闘争」も強める。今後4年をめどに、全国一律最賃制実現をめざす署名や学習活動を強め、「8時間働けば人間らしい最低限の生活ができてこそ賃金であり、経済も地域もうまく回る」との合意づくりを進める。
回答集中日翌日の3月16日には、民間はスト、公務は職場集会を行い、大幅賃上げ、均等待遇と労働時間上限規制の実現、安保法制廃止の「3大要求」を基本とする決議を上げる。方針を提起した野村幸裕副議長は「情勢の大きな変化が、大幅賃上げの契機となる」と述べ、統一闘争の格段の強化を呼び掛けた。
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