東京コンピュータサービス(高山允伯社長)を母体とする独立系コンピュータ関連企業、TCSグループに買収された企業で過酷な組合つぶしが横行しているとして、JAMが1月20日、「許すなブラック企業!総決起集会」を都内で開催した。連合の神津里季生会長が支援に駆け付け、「連携を強め闘い抜く」と激励した。
同グループは株買い占めによる企業買収を推進。買収先の組合に対して、一時金や賃金での不利益処遇、不誠実団交などを常とう手段としている。労働委員会や裁判で組合側勝利の結論が出ても、不当労働行為を繰り返し、組合員の疲幣を待つという手法を特徴とする。
JAMの4組合が、こうした攻撃に直面。過去にはUIゼンセン同盟(現UAゼンセン)の組合が長期の闘争の末、解散に追い込まれた。法の網をかいくぐるやり方に有効な対抗策がないのが現状だ。
宮本礼一会長は「経営トップの一存で健全な労使関係を一瞬にして破壊する極めて悪質な事案。短期利益最優先の経営を前面に立て、異論を唱える労組の存在は認めず、労働者を使い捨てにする。JAM単組だけでなく、わが国の労働組合全体に対する挑戦だ」と告発。連合の神津会長は「働き方改革の実効性を高めるには集団的労使関係が必要。それを担う労組をつぶす動きは、日本を再びデフレの深い闇に追い込み、将来世代の希望をつぶすことにほかならない。皆さんと連携を一層強めて闘い抜く」と激励した。
一方的な労働協約破棄に対し、24時間ストなどを含む288日間の争議を続けている日本コンベア労組の組合員は、「絶対に一歩も屈することなく、闘っていく」と決意を述べ、大きな拍手と声援を受けていた。
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