裁判で解雇が無効とされた場合でも、お金を払えば退職させられる「解雇の金銭解決制度」。その仕組みづくりを含む紛争解決のあり方についての検討会が10月12日、厚生労働省で開かれた。昨年10月にスタートし、今後取りまとめに向けた議論が本格化する見込みだ。
今後の議題は二つ。既存の紛争解決制度の改善に加え、解雇の金銭解決制度導入の是非を正式な検討項目に挙げた。この日の検討会は現行の紛争解決の仕組みをどう評価するかが話し合われた。次回に改善点を議論し、その後に解雇の金銭解決制度導入の是非をテーマにする予定だ。
同制度をめぐっては、検討会のなかでも賛否が分かれているが、この日配られた事務局の配布資料は導入を意識した書きぶりになっている。解雇をめぐる紛争の多くが金銭で解決されている点や、政府の「日本再興戦略2015」が制度導入を打ち出している点などを指摘。その上で、「賛成の立場と反対の立場の両方の意見があったが、どう考えるか」と提起している。
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