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    プリントパックを断罪/京都府労委/組合員への不利益扱いで

     「安くて速い」を売りに急速に業績を伸ばしている印刷通販のプリントパック。だが、その裏では働く者が犠牲になっている。7月19日には京都府労働委員会が、全印総連の組合員に対する一時金不支給などを不当労働行為と認定。組合つぶしに待ったをかけた。

     全印総連プリントパック京都分会の中山悠平分会長と大橋貴之書記長は、組合加入の2013年以降、昇給や一時金について、減額や不支給などの不利益を受けてきた。会社は「労働時間が少なかった(ことによる低評価の)ため」と説明していたが、命令は「会社側が労働時間が少なくなるような措置を講じており、不支給なども労組加入が理由と推認できる」とした。

     実際、中山分会長は元工場長から「わざと残業をなくされてるんだぞ。組合にあんまり若い連中を巻き込まない方がいい」と言われたと証言している。府労委もこうした発言があったことを踏まえて判断した。

     7月22日には、全国の同社支店に対して要請行動を展開した。東京の神保町支店前では中山分会長がマイクを握り、「プリントパックで働く皆さん、人間らしく働ける職場、一生働き続けられる職場にしていきましょう」と訴えた。全印総連の是村高市委員長は「労働者がひんぱんに入れ替わるような職場では人材は育たない。品質に責任を持つなら、労使関係を安定させ働きやすい職場を作らなければならない」と述べた。